君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
「みっちゃん、いつも当然のようにふたりで帰って行くでしょ?
あの後、皆で話してたんだ。」

「なんて?」

「あのふたりは、どうなってるのかって。
だいたい、なんとも思ってない子が面白半分に話しするんだよね。」

「…新井さんは?」

「話に入ってこない!でも、聞いてたと思う」

「…じゃあ、なんで他に彼氏つくったんだろう?」

「そこだよね!どうなって付き合うことになったのか知らないけど…今日、園田に見せ付けようとでも思ってたとか?あ、はじめから声かけてないかもね!」

「…隆志って、モテるんだね!」

「そうだよ!だって優しいもん。みっちゃんとの疑いが無かったら、もっと多かったと思うよ」

「なんか、罪悪感」

「なのに北村だもんねー」

「…」

「あいつもモテるけど、タイプが違い過ぎるから、納得イクようなイカナイような…で、どっちから?」

「内緒っ!」


話を切りあげゴミ捨て場へ向かうと、
そこに鈴ちゃんを見つけた。

その横には、見たことのある顔の坊主頭が立っていて、
二人でかき氷の列に並んでいた。

(この人か〜)

「あれ?鈴木さんじゃない?」

奈央の声に気付いた鈴ちゃんは、
彼を残して、こっちにやって来た。

「ごめん、邪魔しちゃって!」

「いいの!もう、皆も承知だから!」

鈴ちゃんは、満面の笑みを浮かべて言った。
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