君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
そんな私の背中に腕を回し、
そっと抱きしめてくれる恭一から
伝わる鼓動が、心地良かった。


ずっと、こうして居たかったけど

「今日、どうする?」

と、尋ねられ

「どうしよっか?」と、

恭一の腕から、
スルリと抜け出て返事をした。


すると、突然、恭一が言った。

「隆志、何やってっかな?」

「そりゃ〜、宿題でしょう…間違いなく!」

「だよな!…電話してみっか?」


私は、一瞬考えてから、

「…うん、いいよ。」


結局、
二人きりにの状況に慣れてない私達にとって、

隆志の存在は
いろんな意味で大きかった。


縁日の帰りに、あんな、タンカきっておいて…

(ま、恭一も一緒だから、良いかぁ)


なにより、3人で遊ぶなんて、
何年振りだったろうか?

これといって、
たいした所で、何をしたワケでもないが、

思いで深い夏となった。
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