君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
「そうだけど…(そばに居れるし)別にキツいと思ってないよ!バスケは少ししかできなかったけど。」

「…バスケかぁ。俺はダメだったなぁ」

「あはは。それに、きょーちゃんの走るとこ見れるし!」

「マジで?いつ監視してんだよ?」

「きょーちゃんが走るとこ、見るのが好きなの!」

「…」

「昔っから、走ってるきょーちゃんは、凄く格好良かったもん!」

「走ってる時だけかよ」

「6年の時のリレーでの
アンカーの走りは、今でも覚えてる。」

「あー、あれは、ちょっとあって…」

「(そうだった。木村君の件があったんだ。)とにかく、きょーちゃんなりに暴れればイイよ!」

「わ、わかってるよ!」

「幅跳びもやればいいよ!練習したんじゃん。責任なんか感じることないんだよ…うちでは一番跳べるの、きょーちゃんしか居ないんだから!」

「…」

「でも、あたしは、きょーちゃんがビュンビュン走るところが見たい…そしたら自分も走れる気がしてね。それでね」

「あのさー」

「なに?」

「そんなに惚れんなって!」

「むかつく〜!」

叩こうとする私をかわし、走りだす恭一を追いかけて行くと、
先に帰って行った友達に追い着いた。


「あれ、バイバイみっちゃん!スゴイね、まだ、そんなに走れんのー?」


そんな掛け声に手を振り去りながら、

恭一の背中を追い続けた。
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