片恋の蒼

愛ちゃんが呆れたようにため息をついた。


「内宮君が」

「……わかんない」

私の答えに愛ちゃんがそう、と頷いた。
愛ちゃんは時々やたら冷静になる。


「好きってよくわかんないんだよね」

授業開始前のチャイムが鳴った。
まだまだクラスが落ち着く様子はない。



< 26 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop