片恋の蒼

田岡君はしたり顔で私を見ている。
哀れむような瞳で。


どこか悲しそうな表情で。




「気になるの?」

「うん、」

「冬夜が好きなの?」

「……わかんない」


田岡君は曖昧に笑って唸った。
言葉を探してるみたいに。




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