甘い時間
「優也…」
私はカチャカチャとお皿洗いをしている優也に声を掛けた。
「あの男なんなの?」
こっちも振り向かずに低い声そう聞かれた。
やばい…かなり怒ってる…
「高見くんは只の友達で」
「なんで只の友達に告白されて抱きしめられてんの?」
「そんなの分かんないよっ…私は何もしてないじゃん…」
堪えてた涙が一気に溢れてきた。
こんなとこで泣いちゃうなんて本当弱すぎだよね…
「……俺は抵抗ぐらいして欲しかった。あ、それとも抱きしめられて嬉しかった?」
ねえ優也、なんでそんなこと言うの?
私が嬉しいって思うなんて本気で思ってる?
私は後ろから抱きついた。
「そんなわけないじゃんばか!私は優也の彼女なんだよ?私は…優也じゃなきゃ嫌だ…まだ優也みたいに大人にはなれないけど少しは信用してよ…」
もう自分でも何言ってるのか分かんなくなった。
とにかく優也に自分の気持ちを伝えることで一杯で…