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絶望と希望の序曲

　きっかけなんて、多分どうでもよかった。


　先週、グループのみんなで買い物に行ったとき、深秋と千英(ﾁｴ)がケンカした。

　深秋も千英もお互いに我が強くて、頑固だから普段からよく衝突していた。

　わたしは勝手に帰った深秋を追いかけた。

「明日音、千英ってウザくない？」

わたしは深秋に反対できなかった。

「…そうかな、あ、でも、少しワガママなとこあるよね」

「千英、ハブろうよ」

深秋はそう言って走っていってしまった。



その日、千英からメールがきた。

『明日音へ
深秋のこと明日からハブることにしたから』

……ちょっと待ってよ

何ソレ、意味わかんない

慌てて紺野ちゃんにメールした。

紺野ちゃんからメールは返ってこなかった―…