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「和真はわたしの従兄弟。彼氏じゃないよ」

……。

い、いとこ!!?

「早とちりしすぎ」

絵美ちゃんはそう言うけど……栗本くんと絵美ちゃんを見てたら誰だって付き合ってると思うだろう。



「間宮さんも、気をつけて帰れよ」

栗本くんはわたしのことも心配してくれた。

今日は本当に良い日になった。


だから、絵美ちゃんに聞いてほしい。

広瀬くんに好きって言ってもらえたこと、聞いてほしい。

だからー…っっ


「絵美ちゃんっ、」

「何?」

きっと顔が真っ赤になってる。

絵美ちゃんは不審に思ってるかもしれない。


「今日ね、広瀬くんに好きって言われたっ」

絵美ちゃんはめずらしくちょっと驚いた顔をしていた。

「嬉しかったっ」

絵美ちゃんは優しく笑ってくれた。

「よかったじゃん」

「うん。それだけっ、また明日」


言ってしまったあと、ものすごく恥ずかしくなって、走って帰った。

後ろから声が聞こえる。

「間宮さーん、気をつけろよ!!」

立ち止まって、振り返った。

「ありがとー!!絵美ちゃんも栗本くんも気をつけてねー!!!」

夕焼けの公園にわたしの声は響いただろうか。

聞こえててほしい。

気持ちがちゃんと届いてたら、いい。

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