finder

無茶苦茶なことを言ってる、かも。

でも、伝わってる?

わたしの気持ちはちゃんとみんなに伝わってる?

広瀬くんはじっと聞いていた。

そして、言った。


「俺、また間宮の気持ち考えてなかったんだな……」


空気が一気に重たくなった。

けど、広瀬くんは続けた。


「俺、間宮に何て言ったらいいかわかんねえ。…間宮、どうしてほしい?」


彼の瞳はわたしをまっすぐに見ていた。

……どうしてほしい?

わたしはどうしてほしいかな?

謝ってはほしくない。

じゃあ無視、されたい?

それは嫌だ。

なんかムカつく…


その時、栗本くんがニカッと笑って言った。


「友達になれば?」


「は!?バカだろ和真、間宮が嫌がるに決まってるだろ、状況わかってんのか?」


広瀬くんは慌てて止めていたけど、栗本くんの提案はわたしの心に馴染んだ。


友達に、なる―…。


「それがいい。そうしてほしい」


「……は!?えええ!?」


広瀬くんはホントに驚いていた。


「女子の考えることわかんねー…」


広瀬くんは困ったように笑いながら言った。


「間宮が……それでいいなら」

< 39 / 75 >

この作品をシェア

pagetop