ヒロシマ1945 綾美とまな美

綾美がまな美に聞いてみた。

「私が2010年の未来から来た事は話したわよね。

実は私はあなた達の孫なの!

綾美さんのお腹の中の子は私のお母さん。

綾美さんが、今呉には行かないって言った事で、きっとお母さんが生まれなくなったのよ。

お母さんが生まれなかったら、当然私も生まれない!だから私は今消滅しようとしていたのかも知れない。」

「余り信じられない話しだが、信じてみよう」

「健治さん、いやお爺さん、ありがとう」

「お爺さんはやめてくれよ、俺はまだ25歳だぞ」


「じゃあ私はお婆さん!ひどいな21歳の女の子に向かって」

「はあー、誰が女の子だ、そんなお腹が大きな女の子がいるかい」

綾美と健治は笑って見せた。二人は孫だと知ったまな美に気を使ったのだろう。

まな美は思っていた、何て素敵な二人なんだろうと。

まな美を信じて、再び呉へと歩き始めた。



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