満月の日
その頃、一人になったガンマは頭をかいて困り果てていた。




「参ったな…。二人と完璧に離れた…。仕方ない。宿屋に戻るか…。」




ガンマが肩をすくめた時だった。




「こんにちは、おチビさん。」




「えっ?」




背後から声が聞こえ、ガンマは後ろを振り向く。




それと同時にドスッと鈍い音がする。




倒れそうになったガンマを、一人の少年が抱え、人々の目に止まることなく飛び去った。
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