満月の日
それから、十二年の月日が流れ、ガンマは立派な青年になり、ゼロンの元で修業をしていた。




「今こそ邪悪な者に、重力の裁きを与えたまえ。グラビディアス!!」




ガンマがそう言った瞬間、彼の回りにある全ての空気が歪んだ。




それを見ていたゼロンは頷いた。




「よく、魔法の最終奥技、グラビディアスを習得したな!!もうワシが教えることは、何もない!!」




「ありがとうございます、師匠!!これから私はダーク・マターを倒しに行きます!!」




「そうか…。行くか…。だが、例え最終奥技が使えたとしても、ダーク・マターは倒せないぞ。」




「分かってます。ですが、私は村の仇をとりたいのです!!」




ガンマの意志の強さに、ゼロンは深いため息をついた。
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