満月の日
「無礼者!!控えろ!!この方をどなたと心得る…!!」




「よせ。今は争っているヒマはない。」




フードが怒鳴り声を上げたが、ヴィルヘルムが静かに制する。




彼は続けた。




「恐らく、モンスター達はまた攻めてくるだろう。しかも、今度は親玉を連れてな。ヤツらが攻めてこない内に、体制を立て直す。ミシェは中庭、フードは城の外を頼む。」




「分かった。」




「はい!!」




ヴィルヘルムの言葉に、ミシェルとフードは頷くと、それぞれの場所に向かった。




「俺達はどこを守れば良い?」





ハードにそう聞かれ、ヴィルヘルムはしばし考えた後、口を開いた。
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