満月の日
先に動いたのはガッツだった。




グッとステップをつけて突進してくる。




ハードは右によけるとレイピアを叩いた。




ガキン!!と金属音が響く。




ガッツは上手く重さを利用して、曲刀を受け止めていた。




「うわぁ。あの人強いね。」




「本当ね。」




ガンマとティラが感心したようにポツンと呟く。




しかし、ピードとリンは黙ったまま。




「リン…。」




ピードが確認するように言う。




彼女はうなずいた。




「あぁ。この勝負、大将の勝ちだな。」




「えっ?」




「えっ?」




リンの一言に、ガンマとティラが首を傾げた時だった。
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