満月の日
「大将!!」





「ガッツ!!」




「一雨くるぞ!!」




「一雨くるわ!!」




二人の言葉が見事にハモり、互いに顔を見合わせる。




「もう『オーシャン・ミドル』か…!!野郎共、戦いの準備をしろ!!」




「おぉー!!」




ガッツの一言に、船員達は高々と自分の武器を空に上げる。




「ハード!!」




「敵がくるのか!?」




「あぁ。お前達も準備しておけ。」




そう言ったハードは既に取っ手に手をかけていた。




ガンマは目つきを鋭くさせ、リンは黙って体操をしている。




天気は先程まで晴天だったにも関わらず、ゴゴゴゴゴ…と黒い雲が空を覆う。




そして遂に、バケツをひっくり返したような大雨が降り出した。




「キャー!!」




「うへー…。ビショビショだ…。」




ティラは目を瞑り、ピードは顔をしかめる。




「ガマンしろ。」




「たくっ。だらしねぇな。」




対するハードとリンは腕組みをしている。




ただ、ガンマはジッと空を見上げていた。
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