満月の日
「お前、サミハル国の住人だったのか!!」




「そうだが…、なぜ俺のことを…?」




ブライトはそう言って、初めてハードを見る。




途端に彼は目を見開いた。




「お前はまさか、ナー…!!」




そう言いかけた時、ドン!!という音が聞こえ、ビリビリと部屋が響いた。




「…まさか!!」




ハードはハッとすると、急いで部屋から出ていった。




「待て!!グッ…!!」




ブライトも立ち上がろうとしたが、傷が痛むのか、その場にうずくまった。





タタタタタ…と、走る音が響く。
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