満月の日
「早くしろ。置いていくぞ?」




ハードの一言にガンマはハッとすると、家から出た。




扉が閉まると同時に遠くの方でティラの声が聞こえた。




「ハード!!その…、ガンマさんは?」




ハードに近寄るなり、ティラが息を切らして聞く。




彼女の隣には荒い息を整えているピードもいる。




ハードは二人の姿を見ながら肩をすくめた。




「あの旅人なら、昨日の夜中に旅立った。」




「そう…。」




ハードの一言に、ティラは落ち込む。




しかし、ハードが曲刀を持っているのに気付き、不思議に思った。
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