満月の日
「あの…、この町の結界が三カ所ほど切れかかっています。まずはその結界を張り直しましょう。どなたか、防御魔法が使える方はいませんか?」




彼女の問いに町人が十人ほど手を上げた。




「ではこちらに集まって下さい。後、この町の地図を見せて下さい。」




ティラは渡された地図を広げ、三カ所を指差した。




「ここの城壁が崩れているハズです。そこを修復して下さい。その場所に三人ずつ分かれて結界を張り直しましょう。この中で一番強い防御魔法が出来る人はいませんか?」




すると、一人の女性が手を上げた。




「では、あなたは私と一緒にいて下さい。そして、三時間後に全員で一斉に防御魔法をかけましょう。女性と子供は、私達と一緒にいて下さい。」




ティラの言葉に、その場にいた人達はゆっくりと頷いた。
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