満月の日
「この宿屋で良いんじゃない?」




ガンマは閃いたように言う。




「そうだな。万が一はぐれたら、ここに集合だ。」




ハードの言葉にガンマ、ティラ、リンは頷くと、広場に向かった。




三人がいなくなった頃、今まで黙っていたピードが口を開いた。




「ハード。」




「何だ?」




ピードの呼び掛けに、ハードは彼を見る。




「僕に武術の稽古をしてほしいんだ。良いだろ?」




「分かった。」




そこまで言うと、二人は宿屋から出ていった。
< 94 / 226 >

この作品をシェア

pagetop