月夜の散歩
あたしが言うより先に彼が言った


「トオヤ俺の名前だ高野 冬夜【タカノ トオヤ】わかったか?」


コクリと頷くとあたしも仕方なく名前を言った


「……葛城…陽菜…」


「陽菜か…」


冬夜はたあしの腕を掴むとグイッと引っ張って立たせた


「ありがと…」


服のホコリをパッパッと祓うと


「あの…じっじゃあサヨナラー」


あたしはくるっと回って歩き出した


「おいっ!ちょっとまてよ…」


ギクゥとした…やっぱり?そう言う訳にはいかないよねぇー
< 11 / 222 >

この作品をシェア

pagetop