月夜の散歩
「なっ何ですか?」


振り向いたあたしは言った


「まだ皆の名前聞いてないだろうが」


「はいー?やっ別にいいです」


「グスン…別にいいですなんて陽菜ちゃんてば酷い人」


1人の男が泣き真似して言うと皆で


「「酷いなぁー」」


なんて…なんなのこの人達?


「あはは…すいませんじゃあ教えて下さい」


とりあえず聞いておこう


誰から言う?なんてこそこそ相談している姿は可愛く見えた


「誰でもいいから早くしろや…」


冬夜の低い声にあたしも皆さんもふるっと小さく震えた
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