月夜の散歩
冬夜はぴたっと足を止めあたしを見つめて言った


「彼女ってーのはお前が初めてだし…お前しかいねぇ」


「うっ…えっ初めて…?」


「ああ…彼女はな…」


彼女は?


「行くぞ…」


「あっうん…てかなんでわかったの?」


「全部口に出してただろうが…」


「えっ?!うっそぉやだー…」


今度から気をつけよう…


あたふたするあたしに"ふっ"と笑うとまた腰を抱き歩きだした


抱かれた腰が少しくすぐったくて冬夜に手を重ね剥がそうとした
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