月夜の散歩
「くくっ…冬夜の悶絶する姿を見るのはもはや恒例ですね」


秦がパソコンからあたし達に視線を向け"くくっ"と笑う


『冬夜も変わりましたよ…陽菜ちゃんのお陰かな?』


秦はそう言っていた


人を寄せ付けないオーラをまとっていた冬夜…


誰かに優しくなんてする男じゃ無かった


『陽菜ちゃんを見る目は優しいよ』


確かに…言葉にしなくても優しさを感じる


だから冬夜といると落ち着けた


孤独を好んだあたしが皆と居れるのは冬夜のお陰かもしれない


最近では皆とワイワイするのも悪くないななんて思う
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