月夜の散歩
「んな可愛い顔するなよ…我慢できねーだろうが」


首筋を指でなぞられ「あっ…」と声が漏れる


半開きの唇に重なる冬夜の唇


口付けは段々とに深いものへと変わる


あたしの身体は溶けてなくなってしまうのかと思う位の甘い口付け


チュッというリップ音と共に唇を離すと


「ハァー…」


と言う溜め息を吐きながらあたしを抱き締める


「もう少しこのままでいてくれ…」


暫くの間あたし達はベッドの上でただ抱き合っていた
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