涙のタマゴ。

不思議な少年

「やっぱりウソ泣きか」



ドキッとした。


授業中に眠っている子が
突然、ビクッ!って
起きるみたいに。


心臓がちょっと飛んだ。


すぐに顔を上げる。



目の前にいたのは、



小さな子だった。



小学生?


フード付きの
白いパーカー着てるけど、

サイズが大きすぎて、
ブッカブカ。


誰かのおさがり?


ていうか、男の子?
女の子?


サラサラのショートヘア。

ちょっとブラウン入ってる。


前髪が少しかかった
ふたえの瞳。
ハーフの子かな?


嫉妬するほどキレイな肌。

やばい、かわいいかも…。



「おい、クソおんな」



なんて思ったのは
最初の一瞬だけ。


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