ねぇ、気づいてよ【短編】
またか…
いつもこんな調子。
「仕方ないなぁ…朝ごはん作るからそれまでには起きてね」
私はベッドから降り、キッチンへ向かった。
都絵君はパンが好き。
卵が好き。
私は料理が好き。
だから結構凝ったものとか作ってしまう。
でもそんな料理も都絵君は最近
黙って黙々と食べ、食べ終わるとすぐに部屋に引っ込んでしまう。
大抵、都絵君は
大学のレポートを書いてるか
勉強してるか
バイトしてるか
のどれかだ。
私との時間が都絵君の中にない。