I LOVE YOU...♡
「えー....。」

「あ!ほら妃奈も空君も降りる駅だよー。」

「おう。」

「えっ。あっちょ-まって-。」

人の波に逆らいながら電車を降りるのは大変なもので.....。
通勤通学時間のこの電車はもうぎゅうぎゅうづめ。

「すっすみませんおります....。」

私のその声も届かず先におり始めた夏美と空君との距離が
どんどん開いてく。

「きゃっ!!」

人の足にぶつかって転びそうになった
その時。

ギュッ

誰かが私の右手を握った。

「あんた。降りんだろ?」

「はっはい。」

「ちゃんと握っとけよ。」

誰かわからない人に引っ張られながらどーにか電車を降りられた。

「あー。妃奈いた!!もうどこいってたの?」

「ごめん。降りるのに手間取ってて....。で。この人が....。」

「どの人?」

「はれ?さっきまでいたんだよ-。私の手引っ張っておろしてくれたの。」

「桜井。まだ寝ぼけてんぢゃね-??」

「なっ。んな事ないよ!!ほら。もう行こう。」

「妃奈どこ行くの?」

「ほへ?学校。」

「桜井。学校こっちだけど?」
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