時空奏者
―――明らかに
違いますよね!?
「いやいやいや!!
そういう問題じゃなくてですね!?」
不満顔になる少女の顔が
…非常に怖い。
そして、
こら!!というお母さんの声が
聞こえてくる。
「ハルカ!!
あんた今何時だと思ってるの!?
テスト遅刻しちゃうでしょ!
訳分かんない事叫んでないで
さっさと降りてきなさいっ!!」
我に返り時計見ると
「っあーーー!!!
もう7:30じゃんっ!!」
「うるっせぇな!!」
叫ぶハルカに
ブチぎれる少女。
「どうしよー!!
遅刻するー!!!」
「お母さん知らないからね。
頑張っていきなさいよー」
―――まさかの!?
え、電車通学だから
頑張りようがないんだけど!
「なに、チコクって?
どうなんの?」
興味しんしんで聞いてくる少女。
その瞳はドSにキランと輝いている。
「と、とにかく!
今日だけはダメなの!!
空飛んで行きたいくらいだよ!」
「ハルカ!本当に…」
「空は飛べねぇけど、一応
空間移動ならできっから騒ぐな」
―――はい?