時空奏者
「え、今なんて…?」
―――ああ、あたしったら
変な女の子まで
見えるようになっちゃって…
空間移動ができるとか言ってるし
想像力豊かになったなぁ…
あたしってばメルヘン☆
「バカにしてんのかコラ」
まるで悪魔のような
…いや、大魔王のような顔に
めちゃくちゃビビりまくるハルカ。
「いえ!滅相もない!!
バカになんて!
してないしてないしてな…」
あと、口にもしてないしてない……
「ハルカっ!!!」
ドン!とドアが開いて
怒ってます私って顔に書いてある
ハルカのお母さんのご登場。
「独り言、言ってんじゃないわよ!
さっさと行きなさい!!」
「……え?独り言?違うよ!?
え、お母さん見えないの…?」
「はぁ?」
あんたと私以外に誰がいるのよ?
不思議そうに
ハルカを見るお母さん。
―――え、じゃあこの子は…
つ、つまり……
あたしは
朝っぱらから幽霊を見たって事?
「あぁ。忘れてた。
ハルカ以外にあたしは見えねぇから」
―――あ、幽霊じゃないのか。
納得ポイントが
微妙にズレているハルカ。