Time is gone
「うーむ。TIGと書かれておるが、聞いたことのないメーカーじゃな」
なーんだ……、僕は溜息と共に吐き捨てた。
「じゃが、作りはしっかりしておる。この重さ、メッキではなく純金かもしれん」
純金という響きにより、僕の瞳は輝きを取り戻した。
「マジ! 純金だったら相当価値あるよね? あーぁっ、何かもったいなくなってきたなー」
「何がもったいないんじゃ?」
祖父は不思議そうな目で僕と時計を見比べた。
「その時計、じいちゃんにあげようと思っていたからさ」
すると祖父は、台所に向かって大きな声を上げた。
「ばあさん、洗濯物は取り込んだか? 雪が降るぞ!」
「えっ、雪なんか降るの?」
「あぁっ、大雪じゃ。一メートルは積もるかもしれん」
祖父は窓の外の真っ暗な空を見上げ、しみじみと答えた。
なーんだ……、僕は溜息と共に吐き捨てた。
「じゃが、作りはしっかりしておる。この重さ、メッキではなく純金かもしれん」
純金という響きにより、僕の瞳は輝きを取り戻した。
「マジ! 純金だったら相当価値あるよね? あーぁっ、何かもったいなくなってきたなー」
「何がもったいないんじゃ?」
祖父は不思議そうな目で僕と時計を見比べた。
「その時計、じいちゃんにあげようと思っていたからさ」
すると祖父は、台所に向かって大きな声を上げた。
「ばあさん、洗濯物は取り込んだか? 雪が降るぞ!」
「えっ、雪なんか降るの?」
「あぁっ、大雪じゃ。一メートルは積もるかもしれん」
祖父は窓の外の真っ暗な空を見上げ、しみじみと答えた。