くじら


「え!するんですか…」




「さぁ……、」




先生は曖昧に笑った。
結婚出来るのかしら…



ドキドキする




「きっと大丈夫よ。藤堂さん、大切にしてあげて下さい。」



「はい、」




チラリと後ろを振り向くと
先生と目があった




「瑠璃子さんも、ね。先生を大切にね…」



「はい、」

























「緊張してしまいました…。聡子さんの結婚式なのに…」



「……でも安藤さん喜んでるようでした。君の事本当に心配してるんですね」





廊下を歩きながら
話す声はよく響く…



「小さい頃からずっと心配してて…、」





―貴方の戀だから
貴方が選んでいいのよ…








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