くじら



「だいたい、昔って先生若く見えるのに…」



「27歳です。…若く見えるって嬉しいですね。」




池から 歩いてる
先生の後ろ姿を見る。




「……先生、父様と知り合いだって言ってましたよね。どういう関係ですか、」





父様から 先生の話を
聞いた事がない。




「……僕の父は政府の人間なんです。四条の旦那様は大学の後輩になります。…」




父様は後輩



先生のお父様は
政府の人間て事は


相当な 家柄の…




改まってみると
そんな気はしない……




「……、驚きました」



「そうですか?瑠璃子さんのお家も相当なお家柄だと思いますよ?」





「……別に嬉しくないです。」






うれしくない。
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