くじら
「先生……、」
もう披露宴は始まってるのに…
わたしは会場の入口で
先生を待っていた
「…瑠璃子さん?」
廊下から黒い服の人が歩いてきた
先生だ
「先生!もう始まってますよ」
先生は小走りで来てくれた
「すいません。待たせてしまって、」
「構いません。良かった…、先生が迷ったのかって心配で…」
「知人と急に会って話をしていました。」
「…そうですか。」
私は先生に
中に入りましょと
腕を引っ張った
「…はいはい。」