くじら







「…瑠璃子さんに逃げられるのが怖いだけだろ、あんたは。だから先に手放そうとすんだろ、」




「……」






ずっと黙って俺を見てる




悪いことしてんのは
久白兄さんなのに



黙ってるから



まるで俺が悪い事してるみたいじゃないか。





「なぜ幸せにしたいと思わないんだよ。傷つける事しかできないって思うんだよ、…」




「……わからない。」







本当にわからないて顔だ。

何だか子供みたいに思えた












「アンタ本当に変人だな?」








「……仕立てあげたのはあんたたちだろう」





ふっと笑い廊下をスタスタ歩いて行った










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