くじら









「昨晩は綾さんが失礼をしました。すいません」




「あ、い…、いいえ。」




初めてきた屋敷にちょっと驚きながら綾部さんをみた



広い応接室に通された


案内された時には既に綾部さんはいてちょっと緊張した





綾子さんは、お茶を申し付けに行っていて




私と綾部さんの二人が部屋にいる




「………」





いきなりの沈黙。




綾部さんは、お話されるの苦手かしら





ええと…






「……あの」


「…なんとお呼びすればいいですか。四条さん、瑠璃子さん?」




綾部さんはすっと聞いてきた





「え…と、綾子さんには瑠璃子さんと呼ばれてて…」





また黙って、少しした後に綾部さんは口を開く





「じゃあ瑠璃子さんと。僕は、織人で結構です、」





「織人さん…、でいいんですか?」




織人…さんはためらいなく頷く






「構いませんよ。綾さんも特に気にされないみたいだし…」




意外とあっさりした人なのね。





あと少し真面目。


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