くじら
優しい…
ありがとう。綾子さん
「……瑠璃子さん」
「あぁ織人さん、…」
夕飯を頂いた後
ゆっくりしていた
綾子さんは
お風呂に入っていていない
「……少しだけ昔の話をしていいですか?」
「え……はい、」
織人さんは話始めた
「俺は、英国で生まれて英国で育ちました。ずっとあそこで生きていくと思ってた…けど父の都合で日本に来た」
「はい…」
「……来たら、髪は黒いのに目は青いって、陰で言われて。英語を話せるからと、苛めらしき事も受けて。日本が嫌になってしまった」
苛められた
ハーフだから…
「ちょうどその時、綾さんに会った。露骨に嫌な態度を取った。関わりたくなかった、馬鹿にされるくらいなら近付きたくなかった…」
「…はい」
「けど綾さんは、近付いてきた。……彼女に一番最初に言われた言葉で、受け入れようと思ったんです」