くじら
カチャカチャと音がした
「……」
「…うてよ、」
シン…としてる
中の状況が分からないら
「…お前のせいだ。…"白鴉"のお前の」
ハクガ…?
パァン
パァンと二発音がした
危ないっ…。
これはピストルの音だわ
「先生っ……!」
「……、来るなっ!」
先生は ギリギリと
男の使用人を押さえている
ピストルは床に落ちている
「……近付くな、」
使用人は
ガクッと床に崩れ落ちた
先生はピストルを足で蹴る。
「……先生、」
「何で君は、僕の行く所行く所いるんですかね?」
テーブルのランプで先生の
服装が洋服だと分かった
眼鏡はかけてない
「……すいません。聞いてしまって…、…」
「構いませんよ。何だか君には見苦しい所見せてばかりですね…」
近付きたいけど
近付けない…
さっきのやり取りや
先生の態度が忘れられない
「…とりあえず君は戻って下さい。僕はどうにか帰りますから、」