くじら























何分したか分からない
バンッとドアが開いた







「瑠璃子さん!」





あぁ、

「織…人さん……」


私は意識が途切れた。



















































冷たい感覚



私ははっとして顔をあげた



ベッドに
顔をうずめてたんだわ



先生は…




寝てる…。




体から力が抜けた…
良かった。




でもところどころ
包帯が巻いてある




手首も…




とりあえず致命傷には
ならなかったわ…





ほっとした…





あ、織人さんに話を…



立とうとしたら
首が痛んだ…



手で触ると
包帯が巻いてあった





怪我してしまった…






動くのはやめとこう
先生の手を握る





あの使用人らしき人は
どうなったのかしら。




彷徨いてないといいけど…







先生に酷い
事ばかり言っていた




でも、あの人が
悪いわけじゃない。




没落なんかしたら、
私もきっとあんな事を言う






誰も憎めなくて、
でも誰かを憎まないと



生きてなんかいけない




"誇り"がそれをさせる。


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