くじら
馬鹿みたい…。
「るりこ……さん…あぁ生きてるのか。」
「……先生!良かった。」
先生は体を起こして私をみた
「無事で良かった。すいません巻き込んでしまって…」
「……いいえ…。」
先生はキョロキョロあたりをみた
「ここは…、客間ですか?」
「分かりません、あ織人さんに聞いてきます……。あとお水とか、何か食べ物」
ちょっと首が痛んだけど
立つのに支障は無かった
先生は私の手を握った
「先生……、」
ぐいっと後ろから抱きしめられた
私はベッドに座る形になってしまった
「……先生」
ぎゅっと強い力で肩を握られる
改めて先生は、男の人なんだと思った
「……、私大丈夫です。だから…」
「………俺を守ろうとしないで、」
先生…。
先生は私の肩に顔をよせてる
耳元で小さな声が聞こえる
「……すいません。危ないと思ったんです。とっさで…」