くじら
あの後、
母様は、客間にきてどうしたの?と聞いてきた
ちょっと驚いていた
けど織人さんが
丁寧に説明してくれて
安心したみたいだった
(先生の事は省いて…)
そのあと家に
帰り数日静養した
首の包帯はどうにか
取れてほっとした
もう8月も6日を過ぎた
本格的に暑くなってきた…
「暑い…わ……」
うちわで扇ぎながら
窓際から景色を見る
外は晴れていて賑やか。
―俺の前で死ぬな
先生が言った、
言葉が耳に残っている
…先生
「…どういう意味なのよ」