くじら
訳がわからないまま東京を離れて行った
澄さんが泣いている理由がよく分からなかった
「…ごめんなさい」
「なんで俺を捕まえるんです」
「……あなたを利用するのよ、」
詳しい事は言わないで澄さんは呟いた
ある町につき僕と澄さんは宿に泊まった
「……大丈夫ですか?澄さん」
「…えぇ…。ごめんね久白君。」
さっきから仕切りにその言葉を言っていた
翌朝
僕と澄さんは海を散歩した
「おはようさん、あんた方夫婦かね」
知らない叔父さんがニコニコ笑いながら話しかけてきた
「あの……」
僕は言い淀んだが澄さんはにっこり笑って言った
「はい。旅行でこちらに、いいまちですわね」
叔父さんは人の良さそうな顔で笑った
「そうですか、丁度良かった。私この町で写真屋をしてます、良かったら如何です?」
澄さんは僕に聞いてきた
「…いいけど…」
澄さんは返事を聞いたら
すぐ撮って下さいと言った
なぜそんなに張り切るのかが不思議だった
けど 彼女と別れた後に気付いた
それから何日かその町にいた