くじら
静加さんとは
ぽつりぽつり話しながら
ご飯を食べた。
「ちょっと煙草を…吸ってきます、すいません」
先生はそう言って出ていった
どうしよう
「…瑠璃子さん、兄さんのどこが好きですか?」
「え……、えと、」
優しいところ
ちょっと傲慢なところ
脆いところ…
「…分かりません。」
「……」
静加さんはじっと私を見た
「……貴女は学生でしょう。将来はどうなさるのですか…」
将来…
「わたしは先生と…」
「生きていきたい?本気で…」
本気で 生きていきたい?
「……僕は賛同出来ません。あなたに兄さんは重すぎる、なぜわざわざ兄を?事情は知っているでしょう」
「知っています。…」
彼女とは会っていない
彼女は裏切った…
だから信じられない…
ごめん
なぜわざわざ 彼を?
あなたが゙普通゙だと
思うなら゙普通゙なのよ…
「けど、わたしは先生を好きになりました。」