くじら


「…お兄さん思いなのですね。静加さんは、先生の事とても心配してました」




先生はため息をついた



「僕には勿体ないぐらい優しい弟です、」






布団を敷き終わり
私はふぅと息をついた






「…でもちょっと真面目な方ですね。少し疲れました」



「…そうですか。じゃあ早くおやすみなさい」






……。

先生は明かりを消し
手元のランプだけで本を読み始めた







「…先生は寝ないんですか、」




「気にしないでください。」





気にしないでって言われても…




なにもしないの


久しぶりに会ったんだから








「……」

私は無言で
布団に入り込んだ





「……、ごめんごめん。瑠璃子さん、こっち向いて下さい」




「……疲れましたので私は寝ます。おやすみなさいまし」




私は意地になり
先生とは反対を向いた





「……ひゃっ、先生」




先生は私の向いた方に
いつの間にか来ていた




「…意地っぱりですね。まぁ可愛いからいいけど…」



「…っ、先生。」







「……久しぶりにしようか、キス。嫌?」


先生が優しい
声で聞くから断れない


「……、…、はい。」






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