くじら
「あなた、藤堂様は瑠璃子さんが好きなの」
「……麻里、やめなさい」
「御兄様は黙っていて、ねぇどうなの藤堂様」
はぁと 織人さんはため息をついた
「好きですよ。」
ミーンミンミーン
わたしも先生を見ていた
先生は真っ直ぐ麻里さんを見ている
「……。そうなの」
「もういいだろ。麻里、すみません藤堂先生」
「構いませんよ。」
先生は相変わらず表情を崩さずにいた
「でわそろそろお邪魔いたします…。瑠璃子さん」
「はい…」
私は織人さんと一緒に帰ることになってる
「…そうだね。あ…麻里さん、お土産を持って行って下さいませんか」
「……ありがとうございます。麻里」
「わかりましたわ。」
先生と台所に走って行った
「瑠璃子さん、先に車にいってましょう。」
「…あ。はい」
「あなた人の心が分かるの?」
「…僕に聞きたい事があったのではないかと思って…」
ふぅとため息をついた