くじら
人間ないものねだりです。
昴さんの声はどことなく
先生の声に似ている
悲しそうで、
それを隠してるみたいな
何か大事な事を 隠してる
藤堂先生、
昴さんは 先生の事を
知っているのかしら
聞きそびれたわ。
……
眼をゆっくりあけた
眩しい光。
あたし寝てしまった…?
キョロキョロ見渡すと
ベッドにいる事がわかった
どこの部屋かしら、
誰が運んでくれたのかしら…。
豪華は部屋…
きっとスイートかどこか…。
ベッドから降りて
近くの時計を見ると
11時を過ぎていた
あれから二時間も…
母様と父様…、心配してる。
キィとドアが開いた
「起きましたか?瑠璃子さん…」
にこりと 笑った
昴さんが入ってきた