くじら

*君がかりに…




「昴さんっ、すみません。眠ってしまいまして…」




「いえいえ。」



首を軽くふった。



「……私もう帰らなくてはいけなくて…。すみませんが、」




「その必要はありませんよ、瑠璃子さん。送って差し上げます、明日の朝に…」




首に巻いてた ネクタイをといて テーブルに置い




コツコツと私に近づいてきた





「…昴さん、朝って…」




急に怖くなってきた。




両手を胸の前に組んだ。





笑っている…。




「…はじめて、ですか?男と夜を過ごすのは…」






「…や、やめて下さい。…昴さん何を…」






「…最初からそのつもりでしたよ。瑠璃子さん…?お友達でも良かったのですが、」






亜美子さんを狙ってたの?




「貴女の方がとても良い身体をしてらしている、」



< 31 / 370 >

この作品をシェア

pagetop