くじら
「…お話し中失礼いたします。須藤さま、そしてそのお仲間さんたち」
「藤堂っ!」
須藤は立ち上がり
じっと俺をみた
「…お前が全部したのか?」
「えぇ…。」
息を殺して聞く
静かなのに、殺気がある
仲間も俺をみている
「――俺の家が何をした?理由もなく潰しはしないだろう」
「…貴方の家の仕事。違法な取引をしていますね。例えば大麻とか麻薬を……」
ふっと笑った
「そんなことでか、なんだ安心したよ。皆しているよ白鴉。俺だけじゃない、そういう奴は腐る程いる、」
時計がちっちっと 鳴る
やけに静かだ。
心臓の音がうるさく聞こえる
何を恐がっているんだ、
こわい。
まさか…
「…生き延びるために必死なんだよ。お前に分からないだろ藤堂!?」
「…理解は出来ますが同意は出来ません。僕は…、白鴉ですから」