くじら





「好きぃ?」



「…仮定の話だ。瑠璃子さん、少しの間綾子さん家に居てくれませんか?もしかしたら貴女にも危害が及びます…」




「危害…でも…」



亜美子さんが…
あり得ない…と考えたい





「貴女を人質にして、藤堂先生を脅すかもしれない…もしかしたら貴女の四条家も関わってるかもしれないんです」







キィと音がした
ドアが開いた…




「後は私が話そうか織人。いらっしゃい…四条瑠璃子さん」


「…こんにちは。あの…織人さんの…」





細身で長身
織人さんに似ている…




「織人の父。綾部雅昭と申します、以後お見知りおきを」




「叔父様!」



綾子さんは
嬉しそうに近付いて行った




「…挨拶もそこそこですが…。四条さん話をしたいのですが、宜しいですか」



「あ…はは、い。」




にっこり笑った
悪戯が好きな方……





あながち嘘
じゃないかもしれない…

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