くじら
〈先生目線…〉







あっという間に夜になった


窓から景色を
ぼうっと眺めていた



「先生…ご飯お食べにならないんですか」



「……もうそんな時間ですか?早いですね…」





花園さんは
ツカツカ中に入ってきた



「……四条さんが恋しいですか?」



「ご存知でしたか。僕と彼女の事……」



花園さんは
じっと自分を睨んだ




「かくしてるつもりでしたの?花園の情報力を見くびらないで下さい」


「……なめてはいません…」






「…白鴉をやめるおつもりだったでしょう。…三高様との約束を破って……」




暑い風が窓から通り抜ける







……久白君ごめんね





「いけませんか。自由を求めては…」




先生は悪くありません…
ただ好きになっただけです



「求めて先生は罰せられたんでしょう…?」


「……。」






何を言っても無駄だと思った…



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