くじら
「……っ、」
「瑠璃子さん、…」
一瞬私に耳打ちした
私はえぇと後ろを見た
先生は笑う
「…逃がさないわ。あなたは…澄様をあんな風にして…許さないわ…」
「君に許してもらう理由はないねぇ、花園亜美子さん。」
空気はピリピリしていた
私は少しずつ後ろに下がる
「お嬢様、警備の人間はみな…」
執事らしき人が慌てて彼女の近くに来た
「わかってます。いいから彼等を捕まえなさい!!」
「しかし…」
「捕まえられるものなら捕まえてご覧」
先生はゆっくりバルコニーの方へ下がる
行くよと 私に聞く
私は先生の手を握りバルコニーの
手すりに手をかけた
下は真っ暗…
怖くはない
ひとりじゃない
先生がいてくれる。
私の大好きなあなたが